聞き手Y:山口
受け手M:モントリオールJCPデザイン増本氏
T:どのプラン集を見ても、北米の住宅には家1戸に対して、バスルームが複数あります。
時にはお客様の宿泊用も設けてあります。日本では、余程の豪邸でないと複数の設置
はあり得ないのですが、どんな背景があるのでしょうか。
M:Baby boomerたちが育った家は、ほとんど浴室は一つの時代でした。
その頃、6~7人兄弟はざらでしたから、寝室も女兄弟(姉妹)と男兄弟で、2寝室に
寝台ベッドで寝起きしていたでしょうから、寝室も浴室も狭くていらいらしたはず
でしょう。ですから、大きい家にはキッチンだけでなく、自分だけの大きいバス
ルームがほしかったのではと思います。
上の絵は、1915年のバスルーム。約100年前のバスルームですが、 今でも全く同じです。それまで別々のところで済ませてきた身づくろいを 一つの部屋にまとめ始めたころ、1903年に初めて各室にバスルームの付いた ホテルがアメリカに誕生しました。バスルームメーカーは早速それを、 庶民のアパートや住宅建設にも普及させました。 5‘×8’(1.5m×2.4m)が今でも一般的バスルームサイズです。 |
しては、変な安堵感がしました。
Y: キッチンの時と同様で、大きなお家には、面積相応で2つのバスルームを設けている
というわけですね。・・・・ん??でも、この発想は日本には当てはまらないかも
しれません。日本は、大きな家でもほとんどが、お風呂は1か所です。面積が広く
なることはあるかもしれませんが。何か別の原因もあるかもしれませんね!
そのあたりはいかがでしょうか。
M:そうですね、ブーマー世代は経済的にも余裕がありますから、子供に邪魔されない
自分たちのバスルームがほしいわけです。子供たちも、小さい時から男女別、
一人で体を洗いますから、日本のように小学校に入っても父親と一緒にお風呂に入る
女の子は絶対いません。自分の体は一番Privateなもの、と教えられます。
親専用にひとつバスルームを作れば、子供用がいるわけで、その大きさは以前の
スタンダードが普通です。子供部屋の配置や親の経済的状態によって
Jack & Jill(子供部屋を挟んで両方から使える浴室のニックネーム)になったり、
各個室にひとつずつになったりでしょう。
Y:確かに、小さな子供でさえ、自分の部屋に一人で寝るシーンを海外ドラマでは見かけ
ます。
M:日本では、風呂上がりに裸で、ビール一杯なんてあると思いますが、私たちは、
寝室を出るときは必ずガウンを羽織って出たものです。テレビドラマなどにも出て
きますが、子供も同じようにガウンを着るようにしつけられたものでした。今の若い
世代は、パジャマ、ネグリジェなどというスリープウエアを着る傾向は薄れて
普段着っぽくなってきているようですけどね。
Y: 子どもも、大人と同じような扱いをするといった文化の違いもバスルームの数に関係しているかも知れませんね。
T:それにしても、北米のバスルームは日本人には、考えられないほどの豪華さを感じ
ます。海外のホテルで宿泊しても、その豪華さは桁はずれですよね。日本では、
現在、コスト面、清掃の手軽さ、床下の湿気を考慮した、樹脂製のカプセル型
ユニットバスが普及しています。ところが、カナダの住宅は浴槽こそ樹脂製ですが、
洗い場などはタイル貼りになっていた記憶があります。左官屋、水道屋など複数の
職人で作るのは、コストがかかるのではないでしょうか。その辺の事情をお聞き
したいものです。
M:昔、カナダのどこかの社長が、日本のユニットバスを見て『これは良い!カナダでも売ろうかな』と感心していましたけど、大きい家、大きいキッチン、大きいバスルーム・・・・新築はともかくとして、レノベーションの第一位はキッチンとバスルームです。良いキッチンやバスルームが付いている家は転売する時、高く売ることができると聞きました。
T:ほ~、北米ではバスルームもキッチン同様、家の見せ場になっているという事ですね。日本では考え付かないところですね。
M:ただ新品にするだけではなく、その時の流行に合わせて模様替えをしたり、子供が巣立った後に壁を取っ払ってスペースを広げたりするなど、レノベーションしやすい様に、ユニット化されていないのだと思います。
T:なるほど~日本のユニットバスは、模様替えは出来ませんからね。
ます。
M:日本では、風呂上がりに裸で、ビール一杯なんてあると思いますが、私たちは、
寝室を出るときは必ずガウンを羽織って出たものです。テレビドラマなどにも出て
きますが、子供も同じようにガウンを着るようにしつけられたものでした。今の若い
世代は、パジャマ、ネグリジェなどというスリープウエアを着る傾向は薄れて
普段着っぽくなってきているようですけどね。
Y: 子どもも、大人と同じような扱いをするといった文化の違いもバスルームの数に関係しているかも知れませんね。
T:それにしても、北米のバスルームは日本人には、考えられないほどの豪華さを感じ
ます。海外のホテルで宿泊しても、その豪華さは桁はずれですよね。日本では、
現在、コスト面、清掃の手軽さ、床下の湿気を考慮した、樹脂製のカプセル型
ユニットバスが普及しています。ところが、カナダの住宅は浴槽こそ樹脂製ですが、
洗い場などはタイル貼りになっていた記憶があります。左官屋、水道屋など複数の
職人で作るのは、コストがかかるのではないでしょうか。その辺の事情をお聞き
したいものです。
M:昔、カナダのどこかの社長が、日本のユニットバスを見て『これは良い!カナダでも売ろうかな』と感心していましたけど、大きい家、大きいキッチン、大きいバスルーム・・・・新築はともかくとして、レノベーションの第一位はキッチンとバスルームです。良いキッチンやバスルームが付いている家は転売する時、高く売ることができると聞きました。
T:ほ~、北米ではバスルームもキッチン同様、家の見せ場になっているという事ですね。日本では考え付かないところですね。
M:ただ新品にするだけではなく、その時の流行に合わせて模様替えをしたり、子供が巣立った後に壁を取っ払ってスペースを広げたりするなど、レノベーションしやすい様に、ユニット化されていないのだと思います。
T:なるほど~日本のユニットバスは、模様替えは出来ませんからね。